【動画】TouchAbleの使い方 その1 ファーストインプレッション

touchAbleについての記事一覧
2011年10月現在、主にプラグインの操作に愛用している。
http://d.hatena.ne.jp/coldplayer/searchdiary?word=touchable


Liine Griidから少し遅れて遂に発売になったTouchAble!touchAble

オフィシャルに日本語で大変分かりやすい説明がある
セットアップ・ガイド(Macintosh
http://www.touch-able.com/Site/Setup-Guide_Mac_jp.html

セットアップ・ガイド(Windows
http://www.touch-able.com/Site/Setup-Guide_Windows_jp.html

これは買わざるを得ない!ということで触ってみた。

先に出たiPadAbleton LiveコントローラーのLiine Griid ProGriidに比べて非常に多機能。クリップの再生、停止しか出来ないGriidに対してTouchAbleは波形編集以外のほとんどのことがiPadから操作可能。リアルタイムで操作する部分が大体いじれてしまうということで、すなわちリニアな部分がいじれる。
再生を止めていじるような波形を切ったり貼ったりというなノンリニアで専門的な作業はiPadからは操作出来ない。
ただし、再生しながらクリップ内部のループポイントをずらしたり再生開始位置をずらしたりといったことは出来てしまう。またOperatorの音色を作ったりディレイやコンプの設定をいじったりなども出来てしまう。これはちょっとすごい。

ごちゃごちゃしている

このTouchAbleを「部屋」に例えると、「何でもあって楽しいんだけどごちゃごちゃと並べてあってどこに何があるかパッと見に分かりにくい部屋」といった感じ。散らかった部屋に見えても慣れればどこに何があるのか把握出来て問題なく道具を使えるのかもしれないが、できればこれからのアップデートで少しづつ片付いていってほしい。

アイコンの意味が説明書が無いと直感的には分かりにくい。セッティングのための説明書はあったけど、アプリを使う際の説明書はどこにあるのだろうか?

TouchAble側ではパラメーターがスライダーに自動でアサインされるが、パソコン側のグラフィックとは見た目が異なるのでスライダーに表示されている字をひとつづつ読むか、パソコン側でいじりたいパラメーターを動かしてやり、それに反応したTouchAbleのスライダーをみて「ああ、これね」と認識出来るといった具合で若干本末転倒な感じ。それなら最初からパソコン側で弄った方が早いっていう。

鍵盤、パッドも演奏可能

すでにデモ動画でご存知だとは思うが、弾いたり叩いたり出来るWifiルーター経由だとレイテンシーが発生してちょっとだけ音が鳴るのが遅れるが、実際に使ってみると便利な機能でこれが出来ることはありがたいと感じた。もちろんアドホック接続すれば遅れを最小限にできる(そのかわりネットが見れなくなるけど 笑)。
ちなみにGriidはアドホック専用だ。

長い目でみればどっちが正解か?

Liine Griidは開発元のBlogを読むにAppleのユーザー体験や「おもてなし」の思想にかなりの影響を受けている、というか感化されているようだ。記事のなかで「iPadのユーザー体験の素晴らしさ」みたいなことを盛んに述べている。また、開発もバリバリに進めているみたいで「発売出来てお祝いで一日は休むけどまた明日から忙しいぜ!」みたいなことが書いてある。おそらくApple(というかジョブズ)のやり方に倣って、納得いく「理想の使い心地」 に達してからひとつづつ機能を追加していき、無理せずアップデートしていく方針なんじゃないかと思う。
一方我らがTouchAbleは最初からフル機能てんこ盛りでやってきた。機能はどれもよく反応し、動きは悪くない。iPadの発表から数ヶ月で作り上げたにしては大したものだと感じる。
ただ、ボタンのデザインひとつとっても正直かっこわるいし、今後このTouchAbleがLiine Griidのような洗練された分かりやすい方向に向かうかどうかは未知数だ。
逆にGriidはその「思想」からしてTouchableほど多機能なものになるとは思えない。今後のアップデートでミキサーやエフェクトの操作は出来るようになるだろうけど、なんとなく鍵盤とかパッドはつかない気がする。
両方の会社ともAbletonと同じくドイツのベルリンで開発を行っている。

いつかタッチパネルのパソコンが普通になる?

数年後にはパソコンのタッチパネル操作も普通になるかもしれない。でも、もしかしたらDAWは専門用途なのでタッチパネル操作に完全に移行するのは非現実的なのかもしれない。やはりマウスは必要だ。
AppleiMacでディスプレイを水平にするとiOS、普段はMacOSXといった切り替え方式になるという特許申請を行っている。それが現実的な路線なのかも。

実際に最近はiPadDAWを操作するようになった。これは結構悪くない体験で、けっしておもちゃレベルではない。でも波形編集のような細かい作業はマウスのほうがいいと思う。iPadはスキマを埋めてくれる存在だ。TouchAbleやGriidを体験すると楽しい作業、ワクワクする作業といった世界があるのが分かった。ハードウェアのMIDIコントローラーを置き換えるものでもなく、従来のパソコンを置き換えるものでもない、スキマなんだけど欠かせない、正確に言うと「ないとちょっと寂しい」存在。それがきっとiPadDAWコントローラー。
TouchAbleをAppストアでチェック→touchAble

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【動画】iPadAbleton コントローラーアプリLiine Griid ファーストインプレッション
http://d.hatena.ne.jp/coldplayer/20100813/1281672451


【動画】iPadAbleton コントローラーアプリLiine Griid の使い方と設定の方法
http://d.hatena.ne.jp/coldplayer/20100813/1281673458
Part1

Part2