続・MonoPoly×8+Ableton+MPC+BCR2000システム

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先日考案した仕組み（こちらの記事をどうぞ）はMIDIの打ち込みはMPC1000で行い、シンセの音色はBCR2000で調整するというものだった。

AbletonにはKORG Legacy CollectionのMonoPolyを8トラック並べてそれぞれMIDIチャンネルを固定してMPCのトラック1でパッドを叩くとAbletonの1トラックめに挿したMonoPolyが鳴る。

BCR2000側ではプリセットの1~8にMonoPolyの主要なパラメーターのCCを設定してあり、プリセット1のつまみにはMIDIチャンネル1のCCを出力するようにしてあるのでBCR側のプリセットボタンを押して1~8のプリセット間を移動すれば任意のトラックのMonoPolyを調整出来る。

MonoPolyの音色をロードしたり細かいパラメーターを調整するときにはマウス（トラックパッド）を使うが、基本的には打ち込んだりやり直したり音色を弄ったりという流れのなかではMPC1000とBCR2000でやれてしまうので気持ちよく作業できる。

iPadのiMS-20(関連記事はこちらからどうぞ)で行う作業の流れがとても好きでその感覚をMacでも再現出来ないかと思って作った仕組みだ。
基本的にアナログシンセ（バーチャルだけど）から発せられるサウンドなのでドラム、ベース、ストリングスも人工的でエレクトリックな響きであり、どこをどういじっても電子音楽になりそれが心地良い。

MIDIの打ち込みはMPC1000によるものなので適度に揺れているMIDI演奏データもしっくりくる。要は少し温かみのあるヒューマンなノリも残した電子音楽をやりたいのだ。パッドによる音階の打ち込みは以前からやってるので慣れてきて快適になってきた。テクノポップのような頭を使った和声の設計をするなら理知的な鍵盤による打ち込みが向いているが、シンセのループサウンドによる規則正しい繰り返しのなかで発生するズレを楽しみ音響にハマっていくようなクラフトワーク以来の電子音楽にはパッドのほうが向いている気がしている。
キーもコードネームも分からないまま手先の感覚と相対音感だけで曲の序盤を作っていく感じが良い。
曲の骨格になるベースライン・大きめのリズム・ハーモニーくらいなら悩まずに１０分くらいで出来てしまうこともある。
実は構造としてギターに近い気がしている。白鍵と黒鍵によるキーの移動しにくさが無いからそう思うだけかもしれないが。

現在作業中の曲の骨格部分は終わったのでディテールの飾り付けに入った。細かいソウルフルなリズムの音色はMonoPolyでは求めている感じが出なかったので他のシンセを試行錯誤した結果Ableton製の別売FMシンセであるOperator(関連記事はこちらからどうぞ)によるパーカッションがドンピシャでハマった。

この仕組みの使い勝手そのままでOperatorの音色も調整出来るか不安だったがまずAbletonの1~8のMIDIトラックのMonoPolyを全てOperatorに差し替え、各トラックのパラメーターにBCR2000の各プリセットチャンネルのツマミをアサインしてみたらMIDIチャンネルとCC両方をOperatorがセットで記憶してくれたのでBCR側で1~8のプリセット間を移動すると任意のトラックのOperatorの音色を調整できるという全く同じ操作感でやれて一安心。
つまり、MonopolyセットとOperatorセットという二つのAbletonプロジェクトで作業工程に応じて切り替えるというやり方になる。これがシンプルで良い。

サプライズもあって、Operatorをマウスで調整するとBCR2000のLEDも連動して動いてくれた。完璧だ！さすが純正シンセだけある。MonoPolyはこういうシンセとBCR間の相互の通信はやってくれない。
その場合でも、BCRにはプリセットを移動してもLEDの状態がいちいち初期状態に戻ったりせず直前の状態を覚えておいてくれる仕様なので問題無いという。これもありがたい。

Operatorの音色は少し固めでありクリアすぎて冷たすぎる気がするので最終的にはMPC1000でサンプリングして角を取ったりパートごとにエフェクトのドライ・ウェットを組み合わせてDub的なこともやる必要があるかもしれない。その際にはmini kaoss pad 2が役に立ちそうな予感。

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