奥田民生の作り方は「順列組み合わせ」クールなのに熱い、他。
奥田民生の最新アルバム O.T. Come Home(初回生産限定盤 )
ニューアルバムが出たばかりの奥田民生である。
ユニコーンの後期のシングルとかイージューライダーは大好きだったけども本格的に聴きだしたのは、確か 2004年のLIONから。(僕が)音楽を作り始めたのは高校生の頃、93年。最初からテクノとかラップを作っていたのでロックとは縁がなかったような気がしていたが、ブッダブランドと同時にビートルズのホワイトアルバムは好きだったし、スタンスとしては電気グルーヴだって思いっ切りロックであるし今だって自分がテクノだファンクだと言いながらも、作っているのも結局はロックだと思っている。
意識的にロックに傾倒し始めたきっかけは「音の歪み」。ネプチューンズとかティンバランドのプロデュースしたヒップホップトラック群がきっかけ。「歪み」は普通ギターが担当するけど、2000年頃のヒップホップはビートを歪ませていた。それはレコードからサンプリングせずにシンセや音源で勢いのあるトラックを作る手法でもあった。
今から思えば、考えが極端で無理があったけど、ロックそのままをやろうとして
日本人としてお手本になるものが欲しくて奥田民生がもっともピンと来た。
奥田民生の全てを再現しようとして、歌詞から曲から歌から研究して作っていた。当然ギターもやり始めたし、歌も歌って、歌詞も作った。
それは意識としては結構最近まで残っていたが、現在はそのままではなく抽象化した奥田民生のいくつかの要素が好きだったのだと気づいている。例えば、歌詞。
民生の歌詞は「順列組み合わせ」で出来ている。これは中田ヤスタカの歌詞とも共通する特徴であり、嘘か真か「言いたいことは特に無い」というふうにインタビューで答えるのも同じ。
「順列組み合わせ」の作り方というのは歌詞に限らない。要するに、幾つかの気持ちの良い「質感やモチーフ」が出来ればもう8割がた出来たようなもので、あとはそのモチーフを他のものと順番に掛け合わせることで展開させていく手法になる。
奥田民生の歌詞でいえば、韻を踏みながら少しずつ助詞を変えたり言葉を入れ替えたりすることで景色を変えながらどんどん進んでいき、いつの間にか深い意味を感じさせるようなところが民生の才能なのであるが、おそらく作り手の意識としては至ってクールにやっているはずである。
その名のとおり「順列組み合わせ」は数学っぽいやり方だからだ。
その「深みのある割りに効率が良い」というところにすごく美しさを感じる。
ダフト・パンク - Da Funk (Radio Edit)'
ポーンと話がジャンプすると、ダフト・パンクのDa Funkもサウンドの「順列組み合わせ」手法で出来ていて、とても美しい作りになっている。
大事なのは順列組み合わせではない。
あくまで、出来たものが「熱い」のに作り手は「クール」という点が肝だ。
Mr. Fingersの ''Can you feel it''はJUNO-60のアルペジエーターで簡単再現できるという動画があがってた。微妙に譜割りが違うが、かなりそっくり! youtu.be/864fhWrrnFA
posted at 18:07:57
こちらがオリジナルのベース。冷たい印象で無機質。でもゴムのような弾力のある音色なので勝手にFMシンセかなと思い込んでいた。アシッドハウスの名曲だけど暗く感じるのでまだシンクロしたことはないなあ。LIONのようにわかる日が来るかな? www.youtube.com/watch?v=UeiH9M…
posted at 18:12:34
JUNO-60はMIDI以前の規格(CV/GATEでもないDCBとかいうやつ)なのでDAWには組み込みにくいけど、買ってみたらアルペジエーターが面白い。音色の可能性も使いやすいアルペジエーターによって引き出すことが出来る。
posted at 18:19:35
DJのテンポ合わせみたいな感覚でアルペジエーターのテンポを操作したら手動で曲のテンポに合わせることが出来る。ズレてきたらそれもまた3連符みたいにしてみたりとか結構自在にコントロール出来る。鳴ってるシンセは全部JUNO-60。手前味噌 soundcloud.com/yazawatamio/a-…
posted at 18:27:25
Wavからmp3に変換するとき、最近はモノラル16kbpsとかの低いビットレートで変換したバージョンもiTunesで作って遊んでる。AMラジオとか古いレコードのようで結構気持ちが良かったりする。
posted at 20:29:59
YouTube yazawatamioのチャンネル
http://twitter.com/yazawatamio
(11/5までのつぶやきをもとに記事にしました。)