ループだけでは何なのでイントロをmini kaoss pad 2で。


iPadのNanoStudioにMIDIMPCみたいな16パッド型コントローラーをつないでドラムマシンの音を演奏して記録し、次にNanoStudioに古いアナログシンセをサンプリングしてパッドで打ち込んで、初音ミクの歌もサンプリングし、最後にAbletonで作ったサブベースを足した。
これはなかなかいいので是非動画にしてしまおうと思ったが、曲のスタート部分が不自然だ。
要は4小節のループを音の抜き差ししているのに過ぎないから一旦ループが始まってしまえば気持ち良いが、そのまま始まるのではけじめがないというか・・つまり、はいこれから曲が始まりますよーという合図が要る。そう、イントロが必要な気がした。

でもだいぶ疲れていたので制作日誌だけ書いて記事にしてその日は終りにした。

ホントは音楽が出来たその日に動画の撮影までやってしまえれば一番良い。なぜなら日が経つにつれて曲自体に飽きてしまうから。飽きてしまうと興味が持てなくなるので曲の改良のアイデアが明確でも、作業自体をする気にならない。

案の定次の日には「イントロを作ろう・作りたい」という気持ちが「作らねば」になってしまっていた。こうなるともう先延ばしが続いてしまってモヤモヤしたまま尻すぼみで終わってしまうパターンだ。

そこで気分を盛り上げるために「企画物」にしてみた。名づけて「野外でiPhoneとmini kaoss pad 2でイントロ作り」!

効果はバツグンで、結構わくわくして準備してウォーキングの時のリュックに必要なケーブルとmini kaoss pad 2を詰め込んだ。

持ち歩いていたらより具体的なアイデアが湧いて、公園で休んでいる際にそれをやってみた。
イデアiPhoneのシンセアプリでベースラインを作ってそれにエフェクトをかけることでイタロディスコのメガミックスみたいな「エディット感」のあるイントロ、といったもの。

AKAI Synthstationアプリのアルペジエーターを活用して打ち込んで、それにmini kaoss pad 2のエフェクトをかけて録る。それだけ。

Synthstationのプリセットの80年代丸出しなドラムマシンで組んだビートも録った。更にNanoStudioのソングファイルをiPhoneで立ち上げて、初音ミクのパートをソロ演奏しながらエフェクトをかけ録りしたり、曲のパートをミュートして組み合わせを変えながら様々なエフェクトを試して録ったりしてmini kaoss pad 2のmicro SDカードに20分位のWavファイルが出来た。

次の日にMac App Storeから無料でMac版NanoStudioを入手した。タッチパネルのものをほぼそのまま移植したものなのでマウスの操作に最適化されてない部分も多いが、一から作るわけではないから問題ないし、昨日の散歩中に作った素材をAbletonで加工してNanoStudioに読み込ませる作業をしたかったからMac内部で完結できるという利点がある。

Abletonで素材を吟味してみたら欲が出てきてベースラインは贅沢に(!?)MPC1000でつくり直すことにした。MPC1000で少しシャッフル気味に打ち込んだJUNO-106のベースラインAbletonに録ったらバッチリ。

そこに素材の中からミクの声にディレイをかけたもの、リバースさせてループしたものなどを選別して重ねた。
レコードが停止するときのような効果も素材に録ってあったのでそれも採用。Abletonのコーラスやピンポンディレイを使って素材の繋がりを良くして音を左右に広げた。

使いやすいイントロがなんとか出来たのでMac版NanoStudioに読み込んで曲を再構成したら完成できた。

というわけで、イントロのミクの歌声はAR-4i経由でiPadのNanoStudioでサンプリングして、iPhone版のNanoStudioからmini kaoss pad 2のエフェクトをかけて録音され、SDカード経由でMacに入ってAbletonで編集、そしてMacに版NanoStudioで再構成されてソングファイルにしてiPad版のNanoStudioに戻ってくるという過程を経ている

だから何というわけではないが、少し味のある感じになったかもしれないしその過程の作業が単純に面白かった。

というわけで、よかったらこの動画のイントロの部分(夕日のあとNanoStudioを再生開始してからの部分)に注目して聴いてみてください。ちなみにこのイントロ部分は曲の途中でも出てきます。
YouTube yazawatamioのチャンネル

http://www.youtube.com/watch?v=MwhnnQXH2-k:MOVIE:W520


初音ミク+NanoStudioの曲の制作日誌の続きでした。
(前回の記事はこちらからどうぞ。)